蕎麦好きの独り言(2014.01.22up)
その弐、「本末転倒」
下手の横好きとは昔の人は巧いことを言ったもので、家族にとっては迷惑この上ない道楽者なのだが好きなものはしょうがない。
物事を始めるに当たり道具から入るタイプで、かつ史上最強のドケチな性分でもあり、矛盾していると突っ込まれるのを承知で話を進める。
蕎麦打ちに必要な最低限の道具を上げれば、
1.こね鉢
2.めん台
3.めん棒
4.こま板
5.そば切り包丁
このくらいあれば後は代用品で何とかなる。そのほかあれば便利なものは、
6.めん切りまな板
7.はかり
8.計量カップ
この辺は必需品に近いが、たいていの家の台所にあるのではなかろうか。
9.そば舟
10.ふるい
11.刷毛
12.ちり取り(小)
13.そば打ち台
さらに凝る人は、
14.石臼
15.盛りつけ皿
16.そばちょこ
17.湯とう
まあこんなもんであろう。
ネットショップで調べてみたら、初心者用の5点セット(板、はち、麺棒、こま板、めん切り包丁)は1万円少しで買えるようだが、そこそこの物を買おうとすればなんともまあ良い値段ばかりでびっくりした。
懐具合の豊かな道楽者なら糸目をつけずに良いものを揃えるだろうが、貧乏な中年にとっては代用品で済むならこれに越したことはない。ケチに徹して楽しむのも趣味の内である。しかしながら物によってはケチると後で後悔するのも事実、その辺は臨機応変に柔軟な思考を持って対処したい。
とりあえず初めての蕎麦打ちをして、これぐらいは必要かなと感じて追加した道具を紹介しよう。
2.めん台(900o×900o)
ちなみにネットショップでこのサイズのものを買えば物にもよるが2万円近くする物もあるようだ。
けちな中年はホームセンターから5oほどの表面用の板と足用の垂木を買って来て、その辺にあるコンパネを切断し適当に自作した。材料費は2千円弱だろうか。
反りも発生ぜず実用上何の問題もない。
3.めん棒(L=900o&600o)
当初40pくらいのが一本だけあったが、不便なので近所のホームセンターで安物を2本買い足した。(画像省略)
プロが使うような黒檀だと2.5万円ほどするようだ。
6.めん切りまな板(350o×800o×45o厚 ヒバの一枚板)
当初台所にあったまな板を流用していたが、幅がなく全体的に小さくて不便に思っていた。
こんな物をその手の店でまともに買うと数万円もするようだが、友人の家具屋に相談したらタダで削ってくれた。申し訳ないような気もするが、人の好意は素直に受けるタイプなのでタダでもらっておくことにした。
5.そば切り包丁(300o)
これも初心者用のステンの安物があって使っていたのだが、これだけは妥協できずに無い袖を振った。
いろいろ調べたのだが、刃物というのは実に奥が深く相当悩んだ末に選んだもの。
プロが使うやつは数十万円するのもざらにあるが、オラにとっては無用の長物と判断した。
これもある友人に頼めば自作してもらえる当てはあったのだが、今後不自由があればお願いしようと今回はネットで購入した。
素材は安楽鋼の白紙二号、ステンや別の素材もあったが鋼を選ぶ。
個人的に和包丁に少し興味があり、下手の横好きで板さんの真似事を見よう見まねでやる手前、白紙を求めたのだが…
話がややこしくなるので包丁の話はまたの機会にしよう。
いくら好きでも毎日やるわけでなく精々二週間隔か?
そんな頻度なので道具に凝るつもりはないが、性格上やってるうちにあれもこれもとなる可能性が極めて高い。とりあえず欲しいのがこね鉢で、今は大きなボウルで代用しているが、そのうちに買い求める予感がする。
この道楽の道具は嵩張るので置き場所に難儀している。近い将来必ず家人に叱責されるのは目に見えているが、金を掛けずに良い物を揃えたいと言う矛盾に満ちた野望があり、蕎麦打ちよりも道具に走る生まれ持っての性格はいかんともしがたく、今頭の中はあれやこれやの妄想でいっぱいなのだ。
もちろん、良い道具を揃えても蕎麦の味が良くなる保障はどこにもないのだが…
やれやれ…